「家めしこそ、最高のごちそうである。」佐々木俊尚著 マガジンハウス刊
この本で幾度と語られるのは、料理をシンプルにしていこうという考え方。旬の素材は栄養価が高いのに価格は低め。ゴテゴテとした味付けではなく素材を味わうセンスの良い食卓の提案。
レシピもいくつか載っていますけど、料理本というよりシンプルな生活の提案の本。
うちもだいぶ実践しておった
旬の素材をシンプルな味付けをして酒に合う料理を楽しむようになりました。
軽く干したセロリときゅうりのアンチョビサラダ
【料理】やってみると割と簡単 今年のアンチョビ完成した
TwitterやInstagramでハッシュタグ「#晩酌」を検索すると
nffsjj(私のアカウント)が数多くヒットするはず。
そこには佐々木氏の提唱するシンプルでセンスのいい料理に通ずるものがあるかなと。
シンプルでセンスの良いってキーワード最近目立ってる
- テクノロジーの進化
- 情報流通の発展
- 市場の成熟
などが影響しているのかなと。
例えばファッション
デジタルカメラ
最近はスマホに押されて不振のコンパクトデジカメ。さらには一眼レフがふるわないと報道もありました。
確かに街のスナップ撮りで一眼レフを持ち出すとちょっと仰々しく感じます。(数年前までは違和感なかったのに!)そこはスマホをさっと取り出して撮る方がスマートです。いまいまでいうと一眼レフは、それでしか撮れない状況でこその道具であり、どこでも出すようなものではなくなってきているのを感じます。
スマートフォンの進化と写真との接し方がより成熟したと言えるでしょう。
アウトドアでも
登山でも最小限の道具でライト&ファストというキーワードがあります(モンベル社の商標らしいですが)登山ツールの進化と登山文化の成熟ってことでしょうか。
フライフィッシングではごてごてしたフライベストを捨ててこういうバッグでもっとライトに楽しんでる方もいますよね。
(ちなみに私はミラーレス一眼もフライベストも大好きですけどもネ!)
以上、軽さや身軽さのなかに今の時代を感じ取れる気がします。
では本の紹介に
高度成長期のまがい物の料理/調味料/日本酒の時代から
バブル経済の時代を経て日本の食文化が豊かになったことが第一章で語られています。
その後不景気やら安全志向の高まりやら諸々の諸事情から
質素でシンプルながら家庭料理を楽しむ素地ができてきて現代にいたる流れを経て
「健康的で、値段が安くて、超かんたんで、そして食べやすい」料理の提案に続きます。
以降はもっと具体的な説明。
第二章 食材は旬、道具はシンプルで。
第三章 食材が決まったら味を決めます。7種類の味が重ならないように味付けを。
第四章ではセンスの良い料理とはなにかを4つのポイントで解説。
佐々木氏もきちんとした日本酒を嗜まれてるようです。
この章の4つのポイントのうちの4つ目が「酒に合う料理こそが、センスのいい料理(193ページ)」いいですね!
これらの料理は、調味料の味を楽しむ料理ではなく、素材の味を楽しむ料理なのです。そして素材の味は、お酒ととても似合う。
以上駆け足で紹介しました。
センスの良いというのは「スマート」なこと。楽しもうシンプルライフ。
ではこの記事の最後も本書の引用で締めたいと思います。
最も野菜を美味しく食べるには…
一番おいしくなる旬の時期に、美味しい品種の野菜を選び、それを鮮度のよいうちに料理して食べる。ふーむ、なるほど。
二度三度と繰り返し読むとまだまだ発見がありそうな本書でありました。
おすすめ!
そうそう、
佐々木氏も富士酢を使ってらっしゃいましたね。うまみ成分多いです。
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