【釣り】回転しにくいべんじょアブを巻いてみた【タイイング】

2021/11/12

フライタイイング

t f B! P L

 先日のタイイングデモを参考にして回転しにくいべんじょアブを巻いてみた

先日のフライフィッシングEXPO下田郷2021で行われた渋谷氏のタイイングデモ。
これを参考に 回転しにくいべんじょアブを巻いていく

渋谷氏がべんじょアブを巻くのに特に留意していることは
壊れにくいこと
回転しにくいこと
って感じだった。

今シーズン巻いたべんじょアブはけっこう派手に回転していたので、前日の嶋崎了さんのタイイングデモで尋ねてみた。

「ちゃんと巻けば回転しない。LDLリーダーの時はティペットひとひろ。普通のリーダーの時はひとひろ半」とのこと。

渋谷さんのリーダーシステムは22フィートから24フィートくらいだったかな。
そうか。ちゃんと巻くことができれば、それでも回転しないということか。

参考サイト




CDCは芯ごとつけている記述があるが、回転するときは新語とカットと書いてある。それを経て現在はCDC芯なしにいたったということか。


はいこちら参考画像。実際に会場で渋谷氏が巻いたもの。
CDCのボリュームすごい。そしてスペントウイングけっこう長めなんだ。


フック


本当はTMC212TRだけどTMC212Yでも大丈夫ということだった。
標準は13番ということだったが、タイイングデモということで11番で巻きますと。

ポストを立てる


スレッドは8/0のブラック

指差したフックのカーブの先端(アイから始まってストレート部分が終わりカーブが始まるところ)がポストの位置になる。

CDCはナチュラルとホワイトを2本づつ。
本数はあまり関係ない。必要なボリューム分だけ使う。

ポストはCDC2本分の先端をカットしてV字型にしたのを、今回は4本分まとめて。

大ぶりなCDCがなくなってきているような。

フックのカーブの先端がポストの位置になる。


参考画像見るともっとボリューム欲しいとこかな。
フックのカーブに入るギリギリのところにCDCを取り付けて
前後にスレッドかけたら2回ほどぐるぐるCDCの周りを巻いてを立てる。

巻き上げてポストにする
後ろから巻き上げたら前の方も巻いて押していってがっちり止めてしまいう。
水分を含まない壊れないフライを作るというのを心がける。
壊れそうな繊細なフライをそろりそろり使っているからめんどくさい釣りになる。
CDCは巻き込みやすいので注意。
結構なボリューム。
今思い出した。CDC以外ではどうなのかと。化繊のマテリアルは使っていくうちに(乾燥剤との摩擦などで)丸まって小さくなる。みんなが思っているよりCDCは丈夫。

※追記211117
FlyFisherさんのFacebook見たら動画が上がっていて、手元もバッチリ写ってた。
CDCの根元は10回ほどスレッドでぎっちり固められていた。そうか、このくらいポスト立てても回転しにくいんだね。

ポストのまとめ
良質なCDCを惜しみなく使おう



スペントウィングをつける

って先にウィング取り付けに入ってしまったけど、先日のタイイングデモはアブドメンが先だった。


  1. ポスト
  2. アブドメン
  3. ウィング
  4. ソラックス
  5. ハックルつけてハックリング
  6. フィニッシュ(ハーフヒッチ)

って流れだった。


ややこしくなるスペントウイングの取り付け。

スペントウイングはいいところのを使う。
今回はブラックのインドコックネックで先端が白いやつ。
ストークが太いやつ使わないと壊れやすいので
常にハックルのハリあるところを使う必要がある。いくらも取れない。



長さを調整して
だいたいゲイプからちょっと出るくらい。
手前側で2本まとめて止める。
(ポストよりアイ側ってことかな)
両方のハックルが揃っているのを確認して
押しながらど真ん中に上に行くようにスレッドで押し込んでいく。
ギリギリで押し込むと立っていく。
これを分けていく。

ここでたすき掛け 


ふんふん、なるほど。 

インディアンコックネックからハックルを取り出して

アイ側からベンド側に向けて付けて根本をぎゅっと絞ると上に上がる。

たすきがけして左右に開く。

スペントウィングのまとめ
長さは揃えよう。取り付け角度も揃えよう。


アブドメンを作る

切り出したブラックのフォーム材。

ボディ
ブラックのフォーム材2ミリ厚のを1.5ミリくらいにカットしてつけていく。
フォームを使うのはみんなが使うピーコックフライのピーコックスレに対してと、
ボデッとしたボディが作りやすいのと。
フォームはめちゃめちゃキレやすいのでガッチガチに補強する。


細かいところだけど
写真はスレッド先行で巻いたけど確かここは
  • フォーム材でアブドメンを作る、
  • 後ろからスレッドで上から巻いていって
  • フォーム材をポストの後ろで巻き止める。
  • スレッドをもう一往復してフォームの空気を押し出すようにガチガチに補強する
って流れだった。


巻きながら追いスレッド。
巻き上げたスレッド、上からまたスレッド下に行って上に戻る。ガッチガチにします。
固めちゃうって感じ。空気を押し出すって感じ。


アブドメンまとめ
スレを感じたらブラックのフォームで!



ソラックス

渋谷氏も以前はヘアズイヤーのブラックダイドの時もあったと記憶しているが(たしかFlyFisherであった)、現在はシールズファーに落ち着いたようだ。ダビングしにくいけどいい暴れ具合だ。



ソラックスはシールズファー。
量は、これでフライの形状が決まるのでこっちからこう被せていく
アイ側の(ダビングの)次にスペントにした裏側に(シールズファーを)しっかり入れていく
これで完全にセパレートした状態になる。

ソラックスまとめ
シールズファー一択!



ハックル(ハックリングからフィニッシュまで)

ここでハックルつける
ハックルの存在感消したいのでミディアムダン
こっち側を上にしてこう巻いていくので
初めの方は多めにファイバーをむしっておいて
上に向けたまま手前に巻いていく。
(フライの下の方から下向きにつける?)
半周して上の方にもってったら巻き下げながら二回転半、
手前側にスレッドが来た状態で半回転して巻き終わる。
渋谷さんのミディアムダンのハックルっていうのはヒーバートあたりかな。ハックルファイバーが細いからな。

私はちょうどよく手元にホワイティングファームのコックデレオンがあった。
持て余してたのでちょうどいい。
いつどこで買ったのかも忘れちまった。
2001年の幕張のフィッシングフェスタあたりで買ったのかも。
使えるところがそれほど長くないんだけども、ハックリングの回転数の少ないべんじょアブには問題ないし、なんといってもこの透明感。
浮かせるためのハックルだけど、魚に見てもらいたいのはスペントウィングの存在感だから。
長さが揃うおいしいところが短め。
巻き上げるところは片側をむしっておく。
これを
下からつける。
最初は下からつけるの意味がわからなかったが、おそらくこれだ。
なにせポストのCDCには芯がないし、スレッドで巻き上げてもいないからだ。

※追記211117
FlyFisherさんのFacebook見たら動画が上がっていて、手元もバッチリ写ってた。
下からつけるのはあっていたけど、ベンド側からつけるんだ。アイ側からつけるとウイングが邪魔で巻きにくいだろ。

ステムの根元の方を上に向けてセット
おそらくこれで間違い無いだろう。

ステムにハックリングというのはこちらが参考になる。

ザ・シマザキ・イノベーション Vol.1

ツーループ・ユニットハックル編。
これみるとさらに理解できるかなと。



話を戻す。
巻き上げて巻き下げる。巻き下げで2回転半ということなのだろう。
コックでレオンのコックネックだとさらにもうちょい巻いても良さそうな感じだ。
浮力担当だから実際にどうなっているかしっかりみてハックリングしていこう。

こんな感じかな。


ハーフヒッチは逆回転で。
ボディ材をピックアップして、
ウイングとポストの根元に瞬間接着剤。

 なるほど。わたしはウィップフィニッシュにしたけども。


ウィングの長さを見本と比べてみるが、まあいいセンいってるか。
だんだんこなれてきたような。

ブラックのインドケープも欲しいなあ。




おまけ


ヒーバートのハックルがあったのでコックデレオンと比べてみた。



やっぱりヒーバートのハックルファイバーは細い!これもありだなー。


ダークグレイだったのか。

こっちのコック・デ・レオンはサドル。



おや!?こっちのサドルは?


シャンパーニュ!?これも使えそうだな(すっかり持て余しているし)。

これ2001年のフライフィッシングフェスタって書いてあるけど、もしかして幕張のイベントで買ったんだろうか。



ってことで、数々の疑問も解決したし、べんじょアブの量産に入るか(EverRodのE原さんの分も巻かないといけないので)。


そうそう、13番も巻かないとだ。



フライ回収棒研究所

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