【釣り】釣り場ガイド本はどこまで使えるのか?手元にあるガイド本をひっくり返してみた

FlyFisher 誌2014年3月号が発売されました。特集名は「ここに立ちたい70河川」釣り場ガイド。書店でしばし悩んで結局買いませんでしたけど
釣り場ガイドとフライパターン集はどちらも引きの強いテーマだと思います。

ところで紙メディアの釣り場ガイド、あれこれあるけど購入するのに値するのかしないのか。私の所有している釣り場ガイド(単行本)をみてみることにしましょう。
けっこうありました(汗




それでは全選手入場!!



『渓流ガイドはすでに我々が完成している!!
「東京起点日帰り一泊釣り場ガイドシリーズ(山と渓谷社)」だァーー!!!』
いきなり眠い画質でもうしわけない。
あれ?長野の北信編もあったと思ったんだけどな?

『特に理由はないッ!  地元メディアが強いのは当たり前!!
「新 新潟の渓流と釣り(新潟日報事業社)」がきてくれたー!!!』(左は旧版)

『フライフィッシング用釣り場ガイドはこの本が完成させた!!
つり人社の切り札!!「僕たちの渓流フィールド(つり人社)」だ!!!』


『フルカラーだったらこの本を外せない!! 超A級ベストフライフィールド 「ヤマメ&イワナの日本100名川 東日本編(地球丸)」だ!!!』



……………。



さてそれでは各選手の特徴を上げて行きますね。

まずは東京起点日帰り一泊釣り場ガイドシリーズ(山と渓谷社)

わりと正確な地図が掲載されています。
2色刷りならもっと分かりやすかったでしょう。


かなりキャッチーな小見出しが踊ります。
ちょっとあおりすぎ?

シャープネスがキツくてざらざらした画像がぽつぽつ混ざっています。
きれいな画像でしかもカラーだったらたまらないでしょうにもったいない。
残念ポイントですね。



全てにおいて実釣してあるようです。そしてなるべくフラットに川を紹介してあるところは好感が持てます。
入渓ポイントや渓相などが地図に落ちていて分かりやすいです。

河川インフォメーション。

ポイントガイド。


福島と山形は二つに分けられています。

地元新潟でもみてみましょう。

なるべく客観的に川を説明するスタンスを貫いているのが分かります。



ちなみにこのシリーズの川の選定基準(引用)
  • 渓流釣りの初心者でも遡行できる河川または区間。
  • 漁協による放流が行われていて過去に実績のある川かもしくは今後釣り場としてきたいできる川。
  • 基本的に車でアプローチできる交通事情の良い河川または区間。

餌釣りからルアーフライまであらゆる渓流釣りが対象でややエッサマン寄りでしょうか。
本物の地図に即した地図がついているので、カーナビを組み合わせれば十分頼りになるでしょう。


ただ東京起点日帰りか1泊と考えた時に、このシリーズのラインナップはどうなのかという点があります。
地元ならまだしもわざわざ東京から行くのかこの小渓流へ!という河川も結構多いような気がしました。穴場としてもどうなのでしょう。


それもあってなのか新潟・山梨などシリーズ後半のものは各河川に対して
「人気度」という基準項目が加えられていました(写真なし)。

客観度★★★★
地図の正確性★★
川の写真はカラーで見たい度★★★






さて地元新聞社の子会社から発行の「新潟の渓流と釣り」。
新潟県渓流協議会 編。
ほかの県でもこういう地元メディアから出ている渓流釣り場ガイドってあるんですかね。


左が新版です。


こっちが旧版で


こっちが新版。ちょっと版型が拡大しました。どっちも2色刷り。

特徴としては
  • 2色刷り
  • 書いた人の川への思い入れたっぷり
  • 書き手の力量にムラがある
  • わりと小さい川もていねいに拾ってきてていねいにレビューしてある印象


名コピー「イワナのしぶとさは人の手ではどうにもなるまい」
これは海府の陸封ヤマメしかいないはずの川に
よかれと思ったのかイワナの源頭放流をした輩がいるようで
それが増えてきたことに対してのコメント。
旧版にはこのような味のある文章が多いです。

旧版、大イワナをあたかも棒ダラのごとく持ち上げる人。
いい笑顔だが、これも時代だなあ。

ヤマケイのガイドと比べるとカバーしてある河川が多い。

佐渡の渓流をここまで詳しく取り上げた書籍はほかにないだろう。
ちなみに地図の縮尺がページによってばらつきがあるので分かりやすくないかな。

旧版の巻末にはイワナの源頭放流を勧める記事がある。今だとちょっと受け入れられないね。新版の巻末には「デジカメ持って釣りにこう」というコラムがついている。

実名で川(ないしは水系)をレビューする形式で、書き手の力量がもろに出ているので川ごとの情報の密度にはけっこうなムラがある。
それも味なのだが…。

いきなり結論めいたことを書いてしまいますが、川ガイドなんて時間が経てば情報はすぐに陳腐化してしまいます。もし買われるのであれば、ただ読んでも面白い旧版をおすすめします。


客観度★
あの頃は良かったと浸ってしまう度★★★
単なる読み物として楽しめちゃう度★★(旧版は★★★★★)
割とくまなく河川をカバーしている度★★★





さてつり人社からでている「僕たちの渓流フィールド」シリーズです。
対象はフライフィッシャーで、ほかのガイド本と同じようにわりと安全に遡行できアクセスも容易な川がピックアップされています。

特徴としては
  • 割とフライ界で実績のある人がガイドしている
  • フライに特化している
  • 川ガイドというより流堤・ポイントガイド
  • 地図は手書きのイラスト
  • けっこうていねいなガイド
  • 2色刷り



車を止めるスペースまで書いてあるなど全体にていねいですね。
密度の濃さを感じます。フライに特化ししている点もGood。

表紙から詳細ページにいたるまでゆるめのイラストがなごむ度★★★
地図の書き込み度★★★★★
意外と収録河川が多いんだな度(山形宮城福島編で43河川)★★★





最後になりました。
ヤマメ&イワナの日本100名川 東日本編です。

待ってましたのフルカラー。

カラーだと地図の情報量も増えた感じがしますね。

ピックアップフライ。こういう書き手の主観が多く入った方が面白いと思います。

エキスパートが川を紹介するあたりは「僕たちの〜」と似ています。
1冊あたりの掲載河川は東日本編が45河川。
北海道から関東まで(甲信越は入らない)なので、わりと有名どころが多く載っています。はずさないラインナップといえますが、逆に言うと激戦区が多いでしょう。

川のメジャー度★★★
フルカラーでみやすい度★★★
しかしもっと穴場が欲しくなっちゃう度★★★



最初のテーマに戻りまして、はたしてガイド本は買う価値があるのかどうかです。
川というのは5年も経てばかなり状況が変わっているなと感じます。釣り場情報そのものはそれほど長持ちしないと思ってよいでしょう。


護岸されたり、大水で渓相がすっかり変わってしまったり、放流量が減ったのか魚が少なくなっていたりはよくあることです。
「僕たちの渓流フィールド」は駐車スペースまで親切に書いてあるので初心者には心強いはず。
山と渓流社のシリーズは地図と組み合わせて自分だけのフィールドを探すのに向いています。


結局は自分の釣りスタイルにあったものを選ぶのが良いでしょう。
なんか無難な締めですけども…。


あくまでガイドは参考までとして、結局は脚で稼いだ情報こそが価値のあるものだと思います。自分で探り当てたポイントは人生の宝物となるはずですよ。






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